枚方市のONE'S鍼灸院｜東洋医学でみる症状改善方法 | 枚方でジムを営み店内の様子や施術に関する情報をお写真とともにご紹介

こんにちは！

星田駅から車で4分。

枚方市高田の鍼灸＆ジムONE'Sの三木です。

今回は前回の内容に引き続き、経絡（けいらく）の流れでみる症状改善の方法です。

今回も少し専門的な話なので、ご興味のある方は続きを読んでみて下さいね♪

【各経絡の流れ】

経絡は身体を巡っている流れです。

その途中に在るのが経穴（けいけつ）所謂ツボというものです。

よく電車に例えられるのですが、「経絡＝線路」で「経穴＝駅」。

電車に乗って人が乗り降りするかのように、身体のエネルギーは経絡を巡って、経穴から出入すると考えられています。

では、どの様な経絡があるのでしょうか？

①手の太陰肺経（てのたいいんはいけい）

中府（ちゅうふ）という胸にあるツボから力こぶを通って、少商（しょうしょう）という親指に在るツボまで流れている経絡です。

手の太陰肺経という線路（＝経絡上）には9つの駅（＝経穴＝ツボ）があり、症状や目的によって、その中のどのツボを使うかを選択します。

②手の陽明大腸経（てのようめいだいちょうけい）

商陽（しょうよう）という人差し指に在るツボから腕や肩・首を通って、迎香（げいこう）という鼻の横に在るツボまで流れている経路です。

この経絡上には20のツボが在ります。

③足の陽明胃経（あしのようめいいけい）

承泣（しょうきゅう）という目の下に在るツボから口の横を通って顎まで、その後顔の側面を通って側頭部へ。

顎のラインまで戻ってから首を通り、胸やお腹、太腿の前面、脛の外側を下っていき、厲兌（れいだ）という足の人差し指の外側のツボまで続きます。

この経絡上には45のツボが在り、顔から足までの長い流れとなっています。

④足の太陰脾経（あしのたいいんひけい）

隠白（いんぱく）という足の親指のツボから内くるぶしの上を通って太腿の前面、お腹、胸、最後は大包（だいほう）という脇の下のツボまで上ってくる流れです。

この経絡は21のツボが在ります。

⑤手の少陰心経（てのしょういんんしんけい）

極泉（きょくせん）という脇のツボから真っ直ぐに少衝（しょうしょう）という小指のツボまで流れる経絡。

この経絡は9つのツボが在ります。

⑥手の太陽小腸経（てのたいようしょうちょうけい）

少沢（しょうたく）という小指のツボから手の小指側を通り、肩の後ろ側まで行き、肩甲骨を通って首・頬、聴宮（ちょうきゅう）という耳の前側のツボまでの流れです。

19のツボが在ります。

⑦足の太陽膀胱経（あしのたいようぼうこうけい）

睛明（せいめい）という目頭の内側のツボから頭頂部へ上がり、そのまま首へ下りる。

そこから背骨の際と肩甲骨の内側の2つのルートからお尻まで下り、膝裏、ふくらはぎを通って外くるぶしから足の側面を通って至陰（しいん）という小指のツボまで。

経絡の中で最も多い67のツボが在り、目からぐるっと背中の背面を流れる長いルートです。

⑧足の少陰腎経（あしのしょういんじんけい）

湧泉（ゆうせん）という足の裏のツボから始まり、内くるぶしの後ろ側からアキレス腱の前を上り膝まで。そこから骨盤の前面まで飛んで、お腹、胸、兪府（ゆふ）という鎖骨の下のツボまで。

27のツボが在る経絡です。

⑨手の厥陰心包経（てのけついんしんぽうけい）

天池（てんち）という胸の外側のツボから力こぶの内側を通って中衝（ちゅうしょう）という人差し指のツボまで真っ直ぐ進むルート。

9つのツボが在ります。

⑩手の少陽三焦経（てのしょうようさんしょうけい）

関衝（かんしょう）という薬指のツボから手の甲を通って肘まで真っ直ぐ、更に腕の後面を通って肩、頚から耳の後ろ側をぐるりと回り耳の前まで、最後は糸竹空（しちくくう）という眉毛の外側まで。

23のツボが在る経絡です。

⑪足の少陽胆経（あしのしょうようたんけい）

瞳子髎（どうしりょう）という目尻の外側のツボから側頭部をぐるぐると周り首の後ろから肩へ。その後脇の下から骨盤の側面を下っていき、足の外側を通って足竅陰（あしきょういん）という足の薬指のツボまで。

身体の側面を通りながら44のツボが点在しています。

⑫足の厥陰肝経（あしのけついんかんけい）

大敦（だいとん）という足の親指のツボから足の甲を上って脛の内側へ。太腿前面の内側を通り、骨盤前面と肋骨前面へ。期門（きもん）という肋骨と肋骨の間のツボで終わります。

14のツボが在ります。

【経絡ごとの適応症状】

ここまで各経絡の流れを説明しました。

ここからは各経絡ごとにこういった症状の時にこの経絡を使うという適応症状をご紹介します。

①手の太陰肺経

肺に関わる経絡の為、「咳」や「のどの痛み」に効果的です。

また、経絡の流れ上の腕の痛みにも効果が期待できます。

②手の陽明大腸経

下の歯が痛い時に使うのがこの経絡。

扁桃炎や肩の痛みにも効果的です。

③足の陽明胃経

上の歯の痛みに効果的。

膝のお皿の痛みや胃腸の疲れ、足の疲れなどにも用います。

食べても食べても満腹にならないときにも効果が期待できます。

④足の太陰脾経

冷え症に効果的。特に女性のツボとも言われる「三陰交（さんいんこう）」は女性疾患には必須のツボ。

食べるとからえずきが出るなど、胃腸の調整にも用います。

⑤手の少陰心経

喉が渇く、胸の痛みなど。

緊張や心理的ストレスなどでも効果の期待できる経絡です。

⑥手の太陽小腸経

肩の痛み、後ろを振り向けないような首の痛みなどに効果的な経絡です。

⑦足の太陽膀胱経

腰の痛みや膝裏の痛みの時によく用いる経絡です。

⑧足の少陰腎経

空腹感はあるのに食べられない。

目がボーっとする。

恐怖心からくる不安感。

などに効果が期待できる経絡です。

⑨手の厥陰心包経

手の平全体が熱くなる、心臓が痛むなどの症状に効果が期待できます。

⑩手の少陽三焦経

耳が聞こえにくい、耳鳴りがする。

そういった症状に効果が期待できます。

⑪足の少陽胆経

口が苦い、寝返りが打てない様な症状の時に用います。

⑫足の厥陰肝経

腰痛でうつ伏せや仰向けに寝られない。

時などに効果が期待できます。

ザックリとした説明になってしまいましたが、経絡の流れや適応症状についてお伝えできたでしょうか？

経絡というものを知って頂ければ、それだけでも十分です♪

次回は不眠症に効果の期待できるツボをご紹介します！